王道クラシックSRPG、『ユートラント戦記 アーリーアクセス版』をレビュー。
個人的には完成版のつもりでプレイしていましたが、どんどんアップデートがされて良くなっているのでアーリーアクセス版としてのレビューにしておきます。
難易度ハード&クラシックモード、EA版ver0.81〜0.871の範囲での感想です。
ネタバレは極力控え目のつもり。
それでは忖度無しレビューを始めていきます。
特筆すべき要素を⭕️❌️で解説していきます。
❌️の語数が多くなりがちなのは誤解を防ぐためであって感情の大きさではないことをご了承ください。←定型文
なお、本レビューは以下の体験版レビューをバージョンアップしたものです。
①美形の顔グラ 他
⭕️顔グラ
個人的には最重要項目。満点でした。
「え…こんな顔グラ良いキャラがポッと出で退場するの!?」みたいなことも沢山ありましたが、それはそれで情緒を揺さぶられてOK。
↓私の1周目Tier表。とにかく顔が良い。

⭕️ストーリー
基本的に「SRPGのストーリーは重視しない」派ですが、ここも断トツに良かったです。
進軍経路図が非常に分かりやすく、何の目的でどこに向かっているかが明瞭だったのが凄い。

多種多様な登場人物全てに本編で語られない事情があることも感じられ、「もっとユートラント世界を味わいたい…」と思わされました。
⭕️音楽
耳に残る良い音楽。
特に敵説得時に流れる曲(いわゆる出会いのテーマ)はFEリスペクトが感じられる上質な選曲。
結果的に繰り返し聞いたオープニングの音楽も好きになりました。
良い意味で体験版の時から感想は変わってません。
<①を一言で!>
最高の美形たちが奥深い世界観と上質な音楽の中で動いてるのを見れば、もうなんか満点を超えて加点あげちゃうレベル。
②フレキシブルな育成・運用
⭕️マップ終了後の武器自動修理
武器の耐久が減らないのは変だし、でも壊れるのはストレス…という点の良いとこ取り。
耐久20もない武器が殆どで、無双しようとしても必然的に色々な武器を使うことになったりと個人的には武器耐久の仕組みで最も好きです。
🔺防具の存在(鎧・盾・兜・装飾品)
結構な範囲、ステータスをいじれます。スキル付与できるものもあって楽しい。
ただ、スキル付与に関しては、もっと種類があった方がユニット構築の幅が広がって面白かったと思います。
⭕️種システム
〜の種という形で、ドーピングアイテムがカジュアルに手に入る。
マップ終了後にほぼ必ず貰えるのが嬉しい。
あと1足りないに対応したり、好きなキャラクターを贔屓したりできます。
⭕️会話での経験値入手
支援会話が頻繁にあり、経験値も入る。
体験版時点ではマップ攻略中の会話でしたが、途中で戦闘準備画面に移行されて更に遊びやすくなりました。クラシックモードでも吟味できたりして楽しい。
❌️クラスチェンジ
ここは不満を感じました。
クラスチェンジ先が1つな上に、雑にステータスが+2ずつされる兵種が大半。
クラスチェンジの楽しさって「ステータスアップ」よりも「兵種選択」や「機能追加」にあると思うんです。
歩行→飛行になったり、新しい武器種が追加されたりする兵種もいるにはいましたが少なめで残念。

(最初は嬉しかったクラスチェンジ。途中から「また+2か…」ってなりました)
「同じキャラクターでもプレイする人によって全く違うユニットになる」方が育成の幅があって楽しいと思います。
例えば、リナという誰が見ても怒り待ち伏せ地雷なユニット。クラスチェンジも順当にステータスアップで、単騎無双大好きな私はもちろん激推し。
でも仮に、ステータスは変わらないけど代わりに杖も使えるクラスチェンジ先がある場合には、そちらを好む人もいると思うのです。
上述のスキル付与装備が少ないと感じた理由と同様で育成の幅が欲しい。
<②を一言で!>
個性という名の暴投がなく、良いシステムを着実に積み重ねる点に好印象。
ただし、ユニット構築の自由度は高いとは言えず、その点がやや勿体ない。
③面白いマップ攻略
❌️一本道の攻略になってしまいがち
SRPGは製作者とプレイヤーの対話だと思うんです。
製作者が出した問題(マップ)をプレイヤーが解答する(クリアする)。
沢山の解法がある良問を前に、プレイヤーは知恵と経験を駆使して納得のいく答案を出すことを楽しむ。
そんな観点で見た時に「解法1つのマップが多すぎるかな」と感じました。
どんなプレイヤーがやっても同じような進め方になってしまうマップが多い。
これだと「シミュレーション部分はユートラント戦記という物語を見せるための小道具」な印象に。
RPGでもサウンドノベルでもなくSRPG。
プレイヤーが戦術を考えて駆使する機会=自分ならではの攻略をさせて欲しいなと。
ただし、何らかのギミックが仕掛けられているマップも多く、増援以外でも戦場の変化を演出してくれていたのは面白かったです。
イベントで敵兵の士気が上がったり下がったり、そのマップ独自の地形が変化したり。
用意されたマップ攻略の道筋ではありますが、それはそれで普通に楽しい。
ただ、同じようなことの繰り返しになりますが、誰でもいつでも同じ味になってしまうのはSRPGのお作法ではないんですよね。
これは先述した育成の幅とも繋がる点だったりします。
✅嫌いだったマップの例
広い平地に敵集団(待機型)の塊がドカーン、ドカーンと置いてあるマップ。
こんなの誘き寄せて各個撃破以外ないでしょ…とテンション下がる。

✅好きだったマップの例
・足場の少ない地形で飛行が攻めてくるよ。どう捌く?
・2ルートに分かれてるよ。どう分かれる?
・単騎行動イベントあるよ。誰にする?
・加入したばかりの仲間がピンチになるよ。どう助ける?
1マップで沢山の課題を出してくれると「よーし、解くぞー!」とテンション上がる。

とマップ構成について長々と書きましたが、私のプレイ中にもかなりのアップデートが入っていたため、この部分は的外れになりつつあるかもしれません。
(現在2周目をやっていますが、既に改善されているマップもありました)
⭕️全員移動スキル持ち
引き戻し、引き寄せ、入れ替え、回り込み。
全員何かしら持ってるのは面白かったです。
敵の範囲から避難する以外にも、移動力補助やボスへの攻撃スペース確保で使いました。
移動スキルあるのが当たり前だと、配置に頭を使うので楽しいです。
⭕️適度な敵必殺と支援による必殺回避
一桁%くらいで必殺が出る敵が多く、それを支援の必殺回避で消していくことが基本になります。
特にクラシックモードは攻略中のセーブがないので、結構ドキドキ。前述の移動スキルとも噛み合って良かったです。
<③を一言で!>
マップ攻略は単調に感じた部分も。
しかし、それを支える仕組みには妙あり。気になった点にも続々とアップデートが入っているので楽しみ。
④その他
⭕️周回要素
クリアポイントを消費して、終盤出撃のお助けキャラを序盤から使えたり、武器を入手できたりします。
本編で悲しい結末になったキャラクターのifルートも今後実装されるようで、こういった周回要素はFEとの大きな差別化ですね。
魅力的なキャラクターが沢山出るゲームなので、是非力を入れて欲しい点です。
⭕️アップデートが頻繁にある
製作者様のフットワークが軽く、良いと思った意見は沢山取り入れてくれています。
本当にどんどん良化しているのがプレイヤーとして嬉しくて、アップデート報告を楽しみにしています。
⭕️インディーゲーを超えた完成度
完成度が高すぎてコンシューマーゲーと同じ目線で評価してしまいます。
「言うてもインディーゲーだしね」というインディーバリアが効かないのは、このゲームの一番の弱点でしょうか。
完成度が高い分、ちょっとしたバグや不満が気になっちゃうんですよね。
<④を一言で!>
周回要素でFEと差別化。
進化し続けて驚異の完成度!
まとめ
インディーゲーの枠を超えた正統派SRPG!
SRPGやったことない人にも、FE過去作やり続けてる人にも、万人におすすめできる全方位神ゲーです。
「FEシリーズじゃないし…」という理由で手が伸びない人は損してます。
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